共同生活援助に新たな減算①!「情報公表未報告減算」とは?

コラムそのほか

障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)をもとに運営される障害福祉サービスは、障害者の生活や就労への支援ニーズを踏まえて3年に1度、法改正が行われます。

先日、令和6年4月からどのような点が改定されるのか、詳しく見ていきましたが、その最新として、令和6年2月6日(火)に報酬改定の概要が厚生労働省の障害福祉サービス等報酬改定検討チームより、新設の減算「情報公表未報告減算」について発表されました。今回は、「情報公表未報告減算」について詳しく見ていきたいと思います。

法改正

 

■情報公表未報告減算とは?

利用者への情報公表、災害発生時の迅速な情報共有、財務状況の見える化の推進を図る観点から、障害福祉サービス等情報公表システム上、未報告となっている事業所に対する減算です。

【要件】

情報公表未報告減算
障害者総合支援法第76条の3の規定に基づく情報公表に係る報告がされていない場合、所定単位数を減算する。

■所定単位数の10%を減算

療養介護、障害者支援施設、共同生活援助、宿泊型自立訓練、障害児入所施設)

■所定単位数の5%を減算

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、短期入所、生活介護、自立生活援助、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、就労選択支援、計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

参照:厚生労働省 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(案)

 

■なぜこの減算が新設されたの?

利用者への情報公表の他、災害発生時の迅速な情報共有や財務状況の見える化の推進を図ることで行政が運営実態を把握し、必要なサービスを利用者へ提供できるようにすることが大きな目的であり、情報公表システムへの報告ができていないことで行政の利用者への緊急時の情報提供が滞り、今回「情報公表未報告減算」が新たに創設されました。

 

■いつから減算が適用される?

令和64から適用開始します。

詳しくは、指定権者からの連絡をご確認ください。

 

■障害者総合支援法とは?

障害福祉事業は、法律に則って、行政の認可のもと行う事業です。

その基となる障害者総合支援法は、「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律」の整備により2013年に制定されました。

【目的・基本理念】

目的規定において、「自立」という表現に代わり「基本的人権を享有する個人としての尊厳」と明記され、障害者総合支援法の目的の実現のため、障害福祉サービスよる支援に加えて、地域生活支援事業その他の必要な支援を総合的に行う。

 

■まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は新たに新設された「情報公表未報告減算」について詳しく見てきました。

どのような変更点があるのか、厚生労働省・指定権者からの通知は漏れのないよう、逐一チェックをしていきましょう!

 

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